5人が揃うことはもうない。誰もがそう思っていた。
1999年に一部のルートで噂が立った。
「BIRDMANが集まった。」
どうやらどこかでBIRDMANを捕えようとして失敗した暴_団がいたらしい。ひとりを捕らえて居場所を吐かせようとしたが逃がしたようだ。
まぁ、それすら風の噂だが・・・。
時は流れ、2016年。かつてBIRDMANと呼ばれた5人はそれぞれ異なる場所で一般人として働いていた。
ナカイは金融会社で借金の取り立て(偽名:灰原達之)
タクヤは弁護士(偽名:久利生公平)
ゴローは元警察官(偽名:國井哲也)
ツヨシは詐欺師(偽名:一ノ瀬浩一)
シンゴは闇のブログ投稿者(偽名:平岡ナオト)
彼らはそれぞれの形で正義を貫きながら生きてきたが、彼らに突然連絡が入る。
タクヤガ、ネラワレタ
彼らが集まる理由には申し分なかった。
しかし、彼らが集まるにはこの現代社会はあまりにも情報が多い。前のように集まるにはリスクが多すぎる。
そこで彼らは逆に大々的に集まる方法を思いつく。全員が偽装事故をするのだ。
ゴローはテロの失敗。
ツヨシは富豪の護衛。
シンゴは誘拐の中継。
それぞれの方法で彼らは人目に付く場所で死亡した。3人の死亡を確認したナカイは次の動きに取り掛かる。
ナカイはある男に連絡をする。かつての仲間だ。
「久々に集まるんだ。一応伝えておくよ。」
仲間は
「連絡ありがとう。またいつか会えたら。」
とだけ伝え、電話は切れた。
数年後、5人はあるバーで待ち合わせる。以前の黒いスーツではなくそれぞれの服で。
人は彼らのことを
"翼をもった男達"
あるいは
"BIRD MAN"
と呼ぶ